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話数 |
死亡者 |
出来事 |
歪んだ視界 |
第151話 |
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回想。
田中一郎はプログラムのゲストに適任な人材として御影霞(女子二十番)を選ぶ。
プログラム会場にやってきた霞の胸には太陽をモチーフに模られたシルバーのネックレスが鈍く光っていた。 |
第152話 |
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非常に芳しくない状況に陥ってしまった桂木幸太郎が静かに思考をめぐらせる。 |
キラ|マシン |
第153話 |
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体力の限界を感じた土屋怜二(男子十二番)は、森の中で束の間の休息をとろうとした。そんなとき、突然黒衣に身を包んだ人物が現れ、怜二に襲い掛かってきた。 |
第154話 |
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突如襲来した白石桜(女子十番)から逃れようと、脇腹を撃たれながらも懸命に走る怜二。山中で見つけた小屋の裏手に回ろうとした時、グレネードランチャーの爆風に吹っ飛ばされ、自らの最期を感じたが、周囲を見回してみたところ、何故か桜の姿は消えていた。 |
死を呼ぶ邂逅 |
第155話 |
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爆弾三つが完成し、脱出作戦を遂行する用意が整う。
春日千秋(女子三番)、比田圭吾(男子十七番)、蓮木風花(女子十三番)が、病院から出発する。 |
第156話 |
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三人がそれぞれ爆弾一つを持ち、病院の軒下で、目的地までの経路を確認。
半ば無理矢理に、風花の手から千秋へとデザートイーグルが譲渡される。 |
第157話 |
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山道を歩き続けていると、案の定、風花の体調が再び悪化。しかも後方から追っ手の姿が。
圭吾は時間稼ぎのために自分が残ると言い出し、千秋たちは涙ながら二人だけで先に進むこととなった。 |
第158話 |
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回想。
比田圭吾が祖父の跡を追い、剣の道に打ち込んだ日々の出来事。
追跡者を待ち構えていた圭吾の前に、ついに御影霞(女子二十番)が姿を現した。 |
第159話 |
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圭吾に対する風花の想いが僅かに垣間見える。
力尽きた風花の命により、千秋はたった一人でダムへの道筋を先行することとなった。 |
第160話 |
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圭吾は霞に対して、会話での静止を試みるが、霞の復讐心を封じるには全く至らず。
二人の間で壮絶な戦いが始まる。 |
第161話 |
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霞が自らの身体に二度目のホワイトデビル投与を行い、それによって戦いが激化。
強化された相手の力を前に、劣勢へと追いやられてしまった圭吾。しかし強くなるための目的をようやく見つけ、自分の成長と勝利の可能性を薄っすらとだが感じ始める。 |
第162話 |
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勢いを得た圭吾は霞を相手に善戦する。だが一度追い詰めた相手が銃を手にした途端、またもや形勢は逆転。
壮絶な戦いが続く中、五度目となる放送が始まる。湯川利久の死を知り、復讐が叶わなくなったことを悟った霞は放心状態に。そんなとき、銃声を聞いて駆けつけてきた白石桜(女子十番)が戦いに割り込んでくる。掃射されたマシンガンの弾によって、圭吾は命を奪われてしまった。
AM06:01 比田圭吾(男子十七番)―――『死亡』
【残り 五人】 |
第163話 |
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桜は霞がまだ生きていることに気付かず、拳銃だけを拾い、千秋達の足跡を辿って歩きはじめる。
桜が去った後、霞は復讐の邪魔をされたことに怒りながら立ち上がる。そして自分を傷つけた桜を殺すべく、彼女もまた跡を追って動き出す。 |
暁の水上決戦 |
第164話 |
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御堂一尉の報告により、担当教官の田中――改め醍醐一郎は、盗聴回路を不能にしてプログラムを妨害しようとした犯人は内部の人物だったかもしれないと知る。
犯人を陽の下へと引きずり出すために、犯行時刻ごろの兵士達の動きについて調査を開始。 |
第165話 |
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目指していた黒部ダムに千秋が到着。
一人でまだ山中を歩いている風花の安否が気になって、爆弾二つをダムの畔に放置したまま、通ってきたばかりの道を逆走し始める。 |
第166話 |
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山中でなかなか前に進めずにいた風花の耳に、遥か後方から向かってくる足音が入ってきた。 |
第167話 |
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桂木幸太郎は醍醐一郎から事情聴取される。質問の中に込められていた罠に気付き、上手く活路を開いていったが、最後に初歩的なミスを犯して、自らが反逆者であったとばれてしまう。 |
第168話 |
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死力を尽くして一人歩く風花。しかし努力もむなしく桜に追いつかれてしまい、マシンガンの銃口を向けられる。そこに戻ってきた千秋が助けに入る。
風花が運んできた爆弾を作動させて桜の視界を閉ざし、その隙に逃げ出した。 |
第169話 |
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千秋に背負われながら進むことに、風花は苛立ちを覚える。年上としてのプライドが許さなかったのだった。しかし千秋と話しているうちに、いつしかそんな考えは消し飛んでしまう。
無事にダムに到着した二人は急いで残った爆弾をボートに積んで、池の奥に見える水門を目指して水上を移動し始める。その直後に追いついてきた桜が遠方に姿を現したが、間一髪のところで出航した風花たちは危険に晒されることはなかった。 |
第170話 |
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千秋たちが脱出を企てていることが発覚し、プログラム本部が騒ぎたつ。そんな中、醍醐たちと共に桂木の姿が消え、木田は不安に思う。 |
第171話 |
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水上を進む千秋たち。しかし西へと移動していくうちに辺りを深い霧に包まれる。コンパスで方角を確認しつつ船を動かしていたが、そんな中で後方から別の船が迫ってくる。その上にマシンガンを構えた白石桜がいた。 |
第172話 |
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桜にグレネードランチャーを発砲される度に池からは水柱が上がり、船が大きく揺さぶられる。なんとか危険を掻い潜りながら進んできた千秋だったが、桜の並外れた学習能力を目の当たりにして危険を感じる。そして恐れていた通り、桜がマシンガンを水上で乱射し、風花の肩が貫かれる。 |
第173話 |
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生徒達が初めにプログラムについての説明を受けていた教室に移動し、桂木に対する尋問を醍醐が始める。
共犯者についても助けたい人物についても語らないばかりか、桂木は決死の覚悟で醍醐に飛び掛る。 |
第174話 |
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負傷した風花は、自分はもう助からないと判断し、せめて千秋一人でも先に進ませようと、水に飛び込んで桜の船の動きを妨害しようとする。
ようやく水門近くまで到着した千秋は、現状から当初考えていた計画の手順を踏まえることは難しいと考え、予定を変更して船ごと爆弾を水門にぶつけることにした。爆発は見事にダムに大きなダメージを与え、コンクリート壁のひび割れを発端に崩壊が始まっていく。だが勢いのある水流に抗えず、その場にいた人間は全て光の届かない闇の中へと吸い込まれていってしまった。 |
第175話 |
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醍醐の襟元に掴みかかった桂木。しかし御堂の手によって醍醐から引き離されて放り投げられる。
怒りが最頂点に達した醍醐は、もはや我慢が出来なくなって、今すぐに桂木を殺そうとする。そこに一人の兵士が現れ、脱出を企む生徒達の存在を上官たちに伝える。その直後、どこかから大きな爆発音が聞こえ、地面が激しく揺さぶられた。
ダムが破られたと全員が直感し、慌てだす。本部へと戻るように兵士達に指示を出した後、醍醐は悔しさのあまり咆哮する。 |
ひびわれた深層 |
第176話 |
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とある日の放課後。
“あたし”はすすり泣く少女のための支えになると心に決めた。 |
第177話 |
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春日千秋(女子三番)が目を覚ます。濁流から幸運にも岸に打ち上げられたらしく助かった彼女は、状況を確認するべく立ち上がろうとする。その時、自らの腕の酷い怪我に気がつく。
心が折れそうになりながらも、斜面を歩いて小高い崖の上から辺りの様子を確認する。千秋の目に飛び込んできたのは、ダムが崩壊したにもかかわらず、何事も無く元の場所に在り続けている分校の姿だった。 |
第178話 |
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ダムが破壊されながらも、一向に水が分校に襲い掛かってこないという状況に、桂木幸太郎は疑問と不安を抱く。
衛星で一刻も早く島の現状を調査するよう、醍醐一郎が兵士達に要請する。 |
第179話 |
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ダムの水が分校へと向かわなかったのは、山肌の土砂崩れによって島の地形が変わってしまっていたからだった。
事実を知った千秋は一度はうなだれるものの、すぐに気を持ち直して風花を探しにいくことを決意する。川沿いを歩いていた最中、倒れている人を見つけて、思わず足を止めた。 |
第180話 |
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川沿いに倒れていたのは白石桜(女子十番)だった。
彼女は目を覚まして立ち上がると、再び千秋にマシンガンを向けながら歩み寄ってくる。 |
第181話 |
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スコ−ピオン・サブマシンガンは効力を失っていた。しかし桜はそんなことでは諦めず、スコーピオンを握ったまま千秋を殴りつける。
死の予感を感じ取った千秋は、何か抵抗する術は無いかと自らのポケットを弄った。出てきたライターを無心でかざすと、何故か桜の動きが止まる。
どうやら彼女は、小さく弱々しい火を見て怯えているようだった。 |
第182話 |
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後ずさりを始める桜を千秋は追う。自らのその行動の訳は自分でもよく分からなかったが、もしかしたら桜に対してある種の共感を抱き、迷えし少女を救ってあげたくなったのかもしれなかった。
追いついて手を握り締めると、どういうわけか桜は涙を流し始める。
涙の温かみを直に感じた途端、千秋は桜を抱き寄せる。だが直後、忍び寄ってきていた何者かの手により、桜の背中に深く刃が打ち込まれた。 |
第183話 |
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桜の真っ白な心の中に、今まで封印していた自我や感情が溢れだす。
投影される記憶の中で兄を殺す自分を見て、桜は死を覚悟する。そんな時、死んだはずの兄の声が心の中に届いた。 |
第184話 |
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背中と肩にナタを打ち込まれた桜は、背後に現れた敵に反撃を試みるが、力の差が大きく歯が立たない。さらに頭に一発ナタを打ち込まれ、絶命した。
桜を殺したのは御影霞(女子二十番)。
彼女はその場にいたもう一人の人物、春日千秋に次の矛先を向けた。
AM07:13 白石桜(女子十番)―――『死亡』
【残り 四人】 |
焔に刻まれし紋 |
第185話 |
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御堂一尉の報告によって、千秋達の脱出計画が失敗したことを知る醍醐一郎。桂木幸太郎の処刑を再開しようとする。
対する桂木は、どうせ死ぬのなら、と、以前千秋から聞いた葉月の話を、醍醐に向かって語り始める。 |
第186話 |
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千秋の頭が霞によって叩き割られそうになったとき、二人の間に何ものかが割って入ってくる。土屋怜二(男子十二番)だった。
彼は霞の暴走を止めたいと願いつつ、二年前の真相を明かすために、自ら右手の手袋を外してみせる。 |
第187話 |
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露になった怜二の右手の火傷。しかし、彼が本当に見せたかったのは、そんなものではなかった。握り締められていた手が開かれた時、二年前の出来事を照明する“それ”が姿を現した。 |
第188話 |
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桂木が語る、醍醐父娘の間に過去に起こった衝撃的出来事。
自らの行いの愚かさに醍醐が気付いた時、二人のいる部屋の前に何者かの影が立ち止まっているのに気付いた。 |
第189話 |
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怜二の手の中にあったのは、霞が握っていたネックレスの形に模られた火傷の紋。それは怜二たちが霞を炎の中から救い出した証拠に他ならなかった。
しかしその事実をなかなか受け入れようとしない霞。往生際悪く真実に抵抗し続けていたが、ついに力尽きてその場に崩れ落ちる。 |
第190話 |
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桂木たちのいる教室へと入ってきた御堂一尉が衝撃的事実を語る。梅林中三年六組のプログラム参加はあらかじめ仕組まれていた。そして御影霞を孤立させる工作も、醍醐よりも先に御堂たちが行っていた、と。
御堂はプログラムの邪魔になりうるからと、桂木に心動かされた醍醐を撃つ。そして、最初に政府を裏切った桂木にも銃を向ける。 |
第191話 |
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倒れた霞に駆け寄る千秋と怜二。いくら多くの仲間を殺した相手であろうと、負傷して力なく過去のことを話す姿を見ては、同情せずにはいられなかった。そんな中、まだ復讐が完全に終わったわけではない、と衝撃の話をする霞。 |
第192話 |
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腹部を撃たれた桂木はそのまま倒れる。
苦しみを味わわせるためにわざと急所を外して桂木たちを撃った御堂だが、突如建物内で謎の爆発が起こり、窓の外から飛んできた鉄板の欠片に首を切り落とされて死亡。
落ちてきた天井の梁に抑えつけられて桂木が身動き取れないでいると、部屋の扉が開き木田聡が飛び込んできた。
AM07:29 御堂一尉(プログラム補佐官)―――『死亡』 |
第193話 |
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助けに来てくれた木田に対して、瓦礫の下の醍醐を助けるよう頼む桂木。しかし時遅く、木田が瓦礫を取り除いて醍醐の姿に辿り着いたとき、既にもう息はなかった。
桂木は自らの死を覚悟し、この場で起こった全ての出来事と真実を木田に話す。
竹倉学園の火災を発端に起こった一連の惨劇を、一本に繋ぐ重大な事実を託された木田。
瓦礫の中に埋もれて消えた桂木のすぐ前で絶叫した。
AM07:31 醍醐一郎(プログラム担当教官)―――『死亡』
AM07:35 桂木幸太郎(プログラム補佐官)―――『死亡』 |
第194話 |
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復讐の対象に田中(醍醐)も含まれていたと、その理由とともに話す霞。あらかじめ島に持ち込んでいた爆弾を分校内部に仕掛け、田中の命を狙っていたということも明らかにした。
全てを語り終えた彼女は静かに眠りにつこうとするが、その時に、薬の副作用による幻覚症状があらわれて、混乱状態に陥ってしまう。
なんとか鎮めようとする千秋と怜二の努力も甲斐なく、霞はそのまま壮絶な最後を遂げようとしていた。 |
第195話 |
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霞の意識は夢の中のような空間に迷い込んだ。
そこで、松乃中学校の火災に巻き込まれるよりも以前の、まだ綺麗だった頃の自らと出会い、鬼に支配された心の醜さを指摘される。ショックを受けた霞は、残された僅かな時間だけでも人間としていきていたいと思い、かつての純粋な自分に心の支配権を返すことにした。
ほどなくして、最期の時は訪れた……。
AM07:41 御影霞(女子二十番)―――『死亡』
【残り 三人】 |
第196話 |
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霞の遺体を前に、残された二人。
蓮木風花がまだ生きているという怜二の証言を受けて、共に脱出を目論んだ仲間との再会を、千秋は無事に果たした。
そしてプログラムの終了を告げる、男の声が島に響き渡る。
生きて帰れるという喜びは、彼女達にとって何物よりも大きかった。 |
雨上がりの断罪 |
第197話 |
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木田の助けにより、政府の船に乗って本島への帰れることになった三人の生徒。
それぞれが知り得ていた情報を組み合わせる事によって、竹倉学園の火災からプログラム開催までの一連の悲劇について、事実が明るみになってきた。
そんな中、突然銃を構え怜二が言った。
「この中に断罪されるべき人物がいる」 |
第198話 |
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二年前の大火災の前日、クラブ活動に向かうべく慌てて廊下を走っていた際に、蹴っていたサッカーボールを当てて消火器を破裂させてしまったことを語る怜二。
そのせいで多くの人間が命を落としてしまったと、彼は悔いていたのだった。
そして事件の全貌を知った今、ようやく死ぬべき時が訪れたと判断し、彼は船上で拳銃を撃って自殺した。
AM10:20 土屋怜二(男子十二番)―――『死亡』
【残り 二人】 |
第199話 |
? |
AM??:?? ???(女子??番)―――『死亡』
【残り 一人/ゲーム終了・以上飯梅林中三年六組プログラム実施本部からの報告より】 |